電子書籍の衝撃
気になってた佐々木俊尚さんの「電子書籍の衝撃」、やっと読めました。読むの遅い上に読みたい本がたまってて、、、。
期待どおり、かなり刺激になりました。
僕は出版業界に関する知識はゼロですが「電子化」で一足先をいっている音楽業界との対比で語られているのが入りやすかった。
Appleが音楽デジタル配信でどう成功したか?も知ってるようで知らなかったし、AmazonのKindleがAppleの音楽ビジネスモデルを完コピして電子書籍に応用したものであること、更にそれに対抗するApple、別の角度から攻めているGoogleというマーケティングの応酬は凄い話。
アメリカでそんな激しい駆け引きが行われている一方、十数年も前から取り組まれていたにも関わらず本格的に立上がらない日本の電子出版。そこへiPad発売で「黒船来襲」ってことなんでしょうね。
なぜ「衝撃」か?を語るために明治時代まで遡って日本の出版・流通の歴史を解説しているところも「なるほど」。自転車操業的な流通の問題って出版に限った話ではなく、しくみが何十年もかけて肥大化しているような業種は他人事ではないのでは?とも思います。
セルフパブリッシングやソーシャルメディアで本の読まれ方がフラット化、というのは夢のある話。文才のない僕には無縁だけど(笑)。でも、考えたら音楽はすでにそうなってるのか。まぁ、こっちも実力なきゃどうしようもないですが。でも今まで既存曲のアレンジだけでやってきた自分としては「やっぱ、ダメもとでもオリジナルで何か表現してみたい」とかいろいろ考えさせられました。
尊敬するアーティストの一人、高野寛さんが「今の時代が好きだ」「音楽家と音楽が、本当の意味で自由になっていくように願ってる」「今までの人生で一番わくわくする。」と、数ヶ月前 Twitter で繰り返し語ってたのが頭にこびりついて離れないんだけど、いろんなことが流動的に変わって行く今は本当にいい時代なのかも知れない。
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